障がいのある人を企業の貴重な人材として雇用し育成することが当たり前の世の中になっていると思っておりましたが、今般それを覆されるニュースが飛び込んできました。昨年国の行政機関の約8割が6月1日時点の障がい者雇用率を水増しし、計3460人の不適切な参入があったとのニュースです。
障がい者雇用率制度の主旨から外れ単に「数」を満たしていれば良いとの考え、そしてこの水増しにより障がいのある人が働くことのできる機会が狭められていたかと思うと非常にショックを受けました。また同時にそれらの行政機関で働いている障がいのある人が人材として大切にされているかが懸念されます。
昨今民間企業に於いてはインクルージョンやダイバーシティへの取り組みが強化され、さらに2020年東京パラリンピック開催も追い風となり障がい者雇用率が上昇しています。
多くの企業が社会の一員としてのコンプライアンスとして、障がい特性に応じ臨機応変かつきめ細かい対応を行い日々創意工夫しながら様々な雇用への取り組みを行っています。
また、障がい者の就労準備性を高め企業のニーズに合った人材を育成する為、就労移行支援事業所や障がい者就業・生活支援センター等の機能が拡充し、働きたい障がい者をサポートする環境も整ってきました。
本来行政は障がい者雇用に於いてお手本となるべきです。然しながら今回の件を通し行政故の障がい者雇用における課題が存在しており、それらを置き去りにする体質が生まれていたのではないかと感じました。今こそ行政は民間企業の先進事例に倣って障がい者雇用に真剣に取り組まなければならないのではないでしょうか。
当会は長年に亘りセーリングを通し障がい者の社会参加促進に取り組んで参りました。
障がいの有無にかかわらず、働いて余暇を楽しむことは人々の人生を何倍にも豊かにします。
今回の件をきっかけに日本の行政の障がい者雇用が大きく前進することを期待しています。

2018年9月3日
特定非営利活動法人 日本障害者セーリング協会
総務委員長 渡邉雅子