大会2日目の9月17日、Sailors Forum が開催された。主題はパリ2024パラリンピックの対象競技からセーリングが外れたことを受けた今後の方針についてであった。冒頭 Para World SailingのマネージャーであるMassimo Dighe氏から、現状の報告があった。同13日の国際パラリンピック委員会(IPC)からパリ2024パラリンピックでの採用競技が発表され、セーリングが落選したことを受け、Para World Sailingでは状況の確認と原因分析を実施しているということであった。Massimo氏自身も結果には衝撃を受け落胆せざるを得ないとしながらも、現在とり得る対処方針を早期に検討する必要性があるとした。

現状、Para World Sailingとして、具体的には、IPCに対して落選の原因について問い合わせを行っており、IPCから数日中に回答が得られるとのことで、この回答を受けて分析レポートを作成する予定であるということであった。一方で、Massimo氏は、引き続きIPCに対しては再検討の余地があるかを確認しつつも、新たな道の検討も進めていく必要があると訴えた。例えば、パリ2024パラリンピック時に正式競技ではないものの同時期に障がい者セーリングの国際大会をパリで実施し、パラリンピックとの連携も視野に入れるというものである。この試みについては、パリ側とも協議をする準備があるとした。

Para World Sailingのこうした今後の方針の説明を受けて、World SailingのBetsy Alison氏からは、Para World Sailingのこれまでの継続的なセーリングの正式競技採用に向けた努力を労いつつ、評価しながらも、今後は、各国の選手を含めたパラセーリング関係者が積極的に動く必要があると強く訴えた。同氏は、各国における障がい者セーリングのパラリンピックへの採用の働き掛けの阻害になる因子が存在することを指摘しつつ、Para World SailingやWorld Sailingが中心となり、各国が団結することで、そうした障壁に打ち勝つことが求められると語った。

また、本大会に選手として参加しているドイツ代表のHeiko Kroger氏からは、既にドイツを中心としたヨーロッパの数各国を中心とした国際大会を開催予定で、障がい者セーリングの活性化に向けた草の根的な活動に着手してるとの紹介がなされた。

一方で、本大会に選手として参加しているイギリスのHannah Stodel氏からは、今回の落選を受けて、障がい者セーリングの、Paralympic Development Programme (PDP)等の選手の育成支援に影響があるかとの質問が出された。これに対し、Para World SailingのMassimo氏からは、選手の育成支援はこれまで通り継続する旨回答があった。

最後に、Massimo氏、Betsy氏両名から、今回のシボイガンでのパラワールドの成功が今後の障がい者セーリングの躍動にとって重要であり、今大会で採用された2.4、Hansa、RS Ventureを主軸に障がい者セーリングを活性化していく旨表明があった。

コーチ 降旗 翔